【参加者からの質疑応答のまとめ】と【アンケート用紙からの感想】
日本の基本姿勢について
- イスラエルの行動を批判せず、アメリカの批判も行わない立場を堅持
- 明らかな国際法違反に対しても、ヨーロッパと足並みを揃えることを優先
- ホルムズ海峡通過問題でも、アメリカへの配慮からイランのアプローチを無視
●イランからの視点
- 日本に対して公平な立場を求めているが、ほぼ無視されている状況
- 経済制裁により、日本との原油・物資の取引が事実上不可能
●民間交流の可能性
- 留学生の受け入れや国際交流基金を通じた人的つながり、継続中
- 文化交流・学術交流の拡充が現実的な前進策としての提案
●学生交流の重要性
- 大学間連携を通じた学生の声を政府に届ける取り組みの必要性が強調された
- 中東に関心を持つ学生・大学院生が少しずつ増えており、継続的な働きかけが重要
- 外国人排斥感情が若者に浸透していることへの懸念
イランの国内状況について
●メディア・情報環境
- イスラム革命後、映画・出版物はすべてイスラム指導者による事前検閲が必要
- 検閲の制約の中で、キアロスタミーらが隠喩を駆使した高芸術性の映画を制作し、世界的評価を獲得
- 亡命監督たちはフランス等でより自由な表現活動を展開
- 著作権条約未加盟のため海賊版が広く流通し、一般市民は最新の海外映画・ドラマを視聴
- VPNを使用してYouTubeや海外メディアにアクセスする人が多い
- インターネットインフラは3G程度と脆弱だが、市民は工夫して情報を入手
- 北朝鮮のような完全な情報遮断はなく、海外在住のイラン人とのつながりが情報源となっている
●選挙・政治制度
- 地方議会・国会・大統領選挙は存在するが、立候補前にイスラム的観点からの事前審査がある
- ペゼシキアン大統領はダークホース的な形で当選し、民主主義が一定程度機能していることを示した
- 「民主主義が効いているようで効いていないようで効いている」複雑な状況
●革命防衛隊
- イラン・イラク戦争時の志願兵を前身とする体制支持の中核組織
- 国営企業を牛耳り、強大な経済力と軍事力を保有
- 一部幹部が核兵器保有を示唆する発言をすることがあるが、世論と最高指導者によって抑制されてきた
●核問題と平和への意識
- イランは原子力発電・アイソトープ目的と主張するが、国際社会に信じてもらえない状況
- 広島・長崎への原爆投下をイランの教科書でも取り上げており、市民の核兵器への認識は否定的
- イラン・イラク戦争の化学兵器被害者NGOと広島のNGOが10年以上にわたり交流を継続
- テヘランに平和博物館が存在し、折り鶴とチューリップを平和の象徴として展示
- 核兵器保有を望むのは一部の軍人層のみとの見方が示された
●戦争への市民感情
- イラン・イラク戦争(1980〜1988年)の記憶を持つ世代が多く、戦争への嫌悪感は根強い
- 今回の攻撃は領土紛争ではなく、体制変更・核放棄・イスラエル支持を迫る外圧として受け止められている
- 「なぜ我々がこんな不便を強いられなければならないのか」という市民の怒りと困惑が広がっている
●アメリカの動向
- ニューヨーク市長マムダニ氏がイスラエルを公然と批判しながら当選したことは、アメリカ国内でのイスラエル支持の変化を示す一例
- トランプ・ネタニヤフへの国際的評価は低下しており、ヨーロッパでも支持が失われつつある
- イランの地理・食料安全保障:
- 北部カスピ海沿岸は温暖湿潤で農業が盛ん、中部は砂漠、南部は灼熱地帯と気候が多様
- カーナート(地下水路)技術により砂漠地帯でも農業が可能
- 食料自給率は日本より高く、戦時下でも飢餓には至らない底力がある
参加者からの感想(アンケート用紙より)
・人間の中には、けものの心と仏のこころの両方持っている。これは、全ての人に共通していて、どちらの心が強く出るかという差があるだけなのだろう。それぞれがどちらを選択するかという問題になってくる。私たちは、愛をもっともっと育てていこう。
・中東・イランの事、何も知らなかったと、改めて感じました。先生のお話を聞いて、イランのこと、身近に感じることができました。自分ができることから、一歩踏み出したいと思いました。本日はありがとうございました。
・貴重なお話をたくさん聞けてよかったです。戦争をやめさせるために私たちに何ができるのか、まだよくわかりませんが、戦争をしないために何ができるのかは、いろいろなヒントをいただいたと思います。
狂った権力者を退場させるには、世論がカギをにぎるということを味わい深く心に刻みました。 有難うございました。
・イランについて、先入観があった。緑が少ない、砂漠が広い、でも、そうでない、農業国家であることは、びっくり。現在、マスコミ(ラジオからの情報、テレビはないので)、NHKは、アメリカよりの情報でしかないので、腹を立てながら聞いている。今日は、本当のことが聞けて、よかった。もっとイランについて、勉強していきたい。いかなきゃいけない、と思った。
・今日は、リアルは報告、戦争の経緯、中東のこと、米国との関係をきかせていただき、更に映画のご案内も頂け、本当にありがとうございました。多くの方々が参加、よかったです。そして、まだまだ知りたいことがありましたので、どうぞよろしくお願い致します。もっと、もっと多くの人に聞いてほしいです。
・イランが戦争で攻撃されていても、国民はおしゃべりをする時間もあるような生活ができていることを知り、本当の国民の強さを感じました。島国の日本は、今、平和ボケで「イランと同じように攻撃されたら・・・・」と想像力を働かせて、日本と政治の行方に対する不安の声をあげていかなければいけないと思いました。とても貴重なお話を聞けて、ありがたかったです。
・今日は、大変貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。日本が報道しない事が沢山あるんだろうと思います。本来、親日家であるイラン国民に対して、日本はこれからどのような対応をしていくのかと思います。高市首相は、米国の方しか向いていないと思われる中で、今後の日本の政治を変えていかなければならないと強く感じました。ありがとうございました。
・何度もお話をきいていますが、毎回改めて学ぶことが多いです。基礎知識なく、(中東のことに関する歴史や文化)身近な人とのつながりで、中東の国が身近な国として、文化に人やその国の自然を尊敬し、興味を持つことの大切さに気がつきます。アメリカやヨーロッパより欧米化する前の日本に近い文化も多いのでは(自然に親しむ文化)と感じました。
日々、力のもつ者に弱者の声がつぶされることを目の当たりに無力感からあきらめを感じる人が多い中、とにかく隣人、民間のつながりを広げる、ネットで広げる、つながるは希望になると思います。日本の中でも、とても保守的な鹿児島で森田先生の仲介で、イランの方とのつながり、文化の紹介は大切なことと思います。
・今日は、貴重なお話をありがとうございました。日本の新聞、テレビ等のマスコミを観てているだけではわからないアメリカのイラン攻撃のことが、わかってきました。(本当にありがとうございます。)先生もおっしゃった“アメリカの国際法違反”に対して何も言えない日本に、心底腹立たしいです。質問への回答で、革命防衛隊のことも、今までボンヤリだったのが、よくわかって本当にありがとうございました。自分でも正しい情報を見つけて勉強しようと思います。
・講演を聞くのは、3度目ですが、今回は中東の複雑な国際関係がすごくよくわかりやすく知ることができました。時々、さつま弁、時々関西弁のイントネーションが面白かったです。
・講師の先生の話 とてもわかりやすかったです。中東情勢とか。イスラエル対イランの 対立(戦争) 戦争に至る経緯 米国の立場 イスラエルの考え方 イランの立場 あっ、そうなのか、と考えさせられ、如何に無知か。今後の状況⇔イラン戦争、終息するのか、どうなるのか?経済戦争ではないだろうか?
・中東について これまで知らないことが多く、本日の講演を聞いて、知ることが多々ありました。ありがとうございました。
・イランについてマスコミから情報がないので、参加しました。中東各国についての米国の政策について、興味深く聞きました。イランの歴史について知りたいと思いました。本日は、ありがとうございました。
・大変、おもしろく又、聞きたいです。イランの事、もっと知りたいです。イラン、本当に戦争をしかけられて、かわいそうです。先生の話を聞いて、ちょっと安心しました。
山下 感想
森田先生の講演を聞いてから、一カ月以上が経ちます。再度、文字起しした講演内容を読むと、イランという国、イランの人々のことをもっと聞きたい、と思いました。
イスファンのモスクもネットで検索してみると、言葉を絶する素晴らしい建築物で、「実物を見てみたい!」という気持ちにさせられます。
イランの人々と世界遺産の広場で、思いっきり、夢や希望について語り合いと心から願います。

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