2025年10月11日(土)鹿児島市民福祉プラザ 4階活動室1・2にて、
標記タイトルの講演会を開催しました。
講師は、大下郁子先生です。 (霧島市在住)
太田覚眠について 瀬下三留
太田覚眠研究の第一人者、大下先生の太田覚眠の偉業について講義を聞きました。
太田覚眠は日露戦争前後、シベリア、モンゴルに居留していた日本邦人を自力で800人ほど日本に連れ帰ってきて、いわば命を救った日本の浄土真宗の僧侶でした。
私はもちろん、大抵の日本人は太田覚眠の名前、存在、偉業を知らないことでしょう。
先生の講義で太田覚眠の命懸けの邦人救出劇は先の大戦前後から戦後のGHQの教育統制に渡って教えられないようにされたのだろうとの事でした。
私にとって太田覚眠の人間性を思うに、戦争の敵味方問わず慰霊碑を建立し慰霊すべきという、これは僧侶である彼の本質であるのか、いや僧侶に関係なく彼の心根だろう。
日露戦争で勝者の乃木希典が、敗者のステッセルを決して軽んじなかった事について、大下先生が太田覚眠と乃木希典の出会いについて調べておられました。
太田が白人の戦死者に読経を行う姿を乃木は見ていて、太田の行為を称賛していたとの事。
乃木は敗者のステッセル将軍の死刑処遇をロシア皇帝に減刑を頼み、お陰でシベリア流刑に減刑されて残された家族に乃木は存命中、仕送りを続けたのも、太田覚眠と同じく敵味方なく尊重する精神があっての事だったのだろう。
大下郁子先生の著書

コメント
太田覚眠についての、大下先生の講義で生前の太田覚眠をご存知の方のインタビューテープが残されていた、というお話しを聞き出来る事なら文字起こし文でも読んでみて、太田覚眠の人となりに接してみたいと思う次第です。