スイス人の知人の来鹿によって、スイスという国についていろいろ調べながら、知人に質問する、ということを、2024年11月中にはしていました。中学生の頃、社会の教科書に「スイスは永世中立国」ということが書いてありましたが、実際はそれは具体的にはどんなことなのか?
「永世中立国」とは、何ぞや? 資料作成:Harrison Kadomatsu
先ずは、①「中立国」と「非同盟国」の違いについて。
「中立国」と「非同盟国」はどちらも他国との関係において特定の軍事同盟に参加しない立場を 示しますが、次のような違いがあります。
1. 中立国
– 定義:中立国は、戦時にどの国にも味方せず、紛争に加わらないことを宣言している国です。
– 特徴:中立は法的に認められている立場で、多くの場合、平時から戦時まで一貫して中立を保 つ姿勢をとります。
– 国際法の保護:中立国は、ハーグ条約などの国際法によって、戦時において特定の権利と義務 を守られています。
例えば、領土内での他国軍の活動を許可しないなどの義務が課されることが 一般的です。
– 例:スイスやオーストリアは典型的な中立国で、いかなる軍事同盟にも属さないことを憲法で 定めています。
2. 非同盟国
– 定義:非同盟国は、冷戦期に始まった「非同盟運動」に基づき、特に米国とソ連のような超大 国間の対立において、いずれの陣営にも属さないことを宣言した国です。
– 特徴:非同盟国は中立国と異なり、平時には他国と協力関係を築いたり、軍事協定を結ぶ場合 もありますが、大国間の対立において一方的な支持を示さないという立場を取ります。
– 軍事同盟の不参加:非同盟国は軍事同盟に参加しないものの、他国と軍事協力を行うこともあ りえます。また、非同盟運動に基づき、国際的な独立を強調します。
– 例:インドやエジプトは冷戦期の非同盟運動に参加しており、現在も非同盟の立場を保つ場合 があります。
違いのまとめ
– 中立国は戦時・平時を問わず、軍事的に他国に関与しないという法的な立場を維持します。
– 非同盟国は、特定の軍事同盟には加わらず、特に大国間の対立には距離を置く方針をとります が、必ずしも他国との協力を否定するわけではありません。
このように、中立国はどの戦争にも加担しない姿勢を法律で定めた国であり、非同盟国は軍事同 盟に参加しないが、国際的な関係において柔軟性を持たせている国といえます。
知人の話から
非同盟国とは、例えば日頃は、中立を保っていても、いざ、自国の利益に関わる事態や戦時においては、他国と同盟関係を結ぶことがあり得る国であり、永世中立国であるスイスは、戦時・平時において他国と同盟関係を結ぶことはない、と。
しかし、昨今の状況(ウクライナとロシア・イスラエルとパレスチナの戦争)においては、永世中立国を維持していくことは難しいかもしれない、ということも呟いていました。
スイスは、九州位の面積で、周りをドイツ、フランス、イタリアと西欧諸国に囲まれています。核の傘下で守られている、ということも言っていました。
「永世中立国」と憧れていましたが、話を聞いて、そんな理想的なことだけではない、ということを今回知りました。
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