「自衛隊とは、何だ?論について」 

2025年

自衛隊は必要か? 瀬下 三留

 11月30日に「戦争をしない、させない、平和を創るために」というタイトルの「わいわいトーク」にて、平和を守るためにはいかにあるべきかと、様々な国際紛争や戦争を避ける為に、徹底した平和外交による平和を求める護憲派の天羽さんと、抑止力を伴う外交での平和を主張する改憲派の私で平和創生の可能性について議論しました。

今回、同じように「自衛隊は必要か」というテーマのAMEBA TVで相反する立場の出演者のトークセッションを取り上げてみました。

AMEBA Primeより

テーマ【憲法改正】自衛隊は明記するべき?自民党の悲願は叶う?リベラル勢力の戦い方は?和田政宗&佐高信と議論

《出演者》

佐高信 護憲派ジャーナリスト
和田政宗 改憲派 前議員
河崎環 護憲派コラムニスト
EXIT  タレント

【改憲、護憲の立場から自衛隊は必要か、不要か、についてトークセッション】

ネットでは「有事の時どうするか」に護憲派は「お花畑である」との声もチラホラあるが、「自衛隊に守ってもらうという思考こそが”お花畑”」と佐高氏

対して憲法改正の必要性を訴える和田氏は「いざという時に国を守る方法も手段も憲法に明記されていないのは、人口2千人のニウエ、約1万8千人のクック諸島、約3万8千人のモナコ、そして「日本」

一定の人口と国土面積を持っている国は日本だけで世界でも稀な”珍憲法”だ。

一方、佐高氏は「和田さんは珍憲法とおっしゃいましたが、日本国憲法は世界で唯一原爆を落とされた国、広島、長嶋の亡くなった人たちのいわば位牌だ」

佐高 「私は自衛隊が要らないとは言っていない。災害救助隊にすべきだ。軍隊を持たないことこそが、一番の安全保障抑止力だ」

河崎 「自分はずっと護憲できたが、改憲の人(いわゆる右翼とみられる)から『あんた、もし自分の子供の喉元にあいくちを突きつけられて、今まさに殺害されそうな時にも護憲と言えるのか?』と、それに私はどうにも答えられなかった。これに対してどう答えますか?

佐高 「中村哲さん(アフガンで人道支援活動中にイスラム過激派に殺害された)は、死んでも撃ち返さないと言った」

河崎 「‥‥」

佐高 「元自衛隊のトップだった栗栖弘臣氏は著者でこういっている(栗栖の著書を指し示しながら)自衛隊は国民の生命・財産を守るものだと誤解している人が多い。(警察法)国民の生命・身体・財産を守るのは警察の役目。(自衛隊法)国民を守るのは武装集団たる自衛隊の任務ではない」と著書に書いている。

参加者は何も言えず黙っていた。

続いて自衛隊の定員不足による人員募集について、佐高氏に向かってEXIT兼近氏が「自衛隊が人員不足なら募集はいろいろな形で必要なのでは?」

佐高 「昔、宮沢喜一が総理だった時に、若者と自衛隊議論があり護憲派の宮澤は『それは君が戦争に行くということだ、その覚悟はあるのか?』と言った」
兼近 「そうなったら、行くしかないと思います」

佐高氏は兼近の回答が意外だったのか、唖然としていたようだった。

次回はこの議論の中で佐高氏が自衛隊のトップだった人が「自衛隊は国民を守らないと書いてある」として彼の自衛隊不要論に引用した、元統合幕僚会議議長だった栗栖弘臣氏の著書「日本国防軍を創設せよ」について考察してみたいと思います。

感想 山下春美

 先日、「戦争を語り継ぐ集い」の5人で集まる機会がありました。その際、自衛隊について話題になり、私は、「自衛隊は国民を守るものではない。国民を守るのは、警察の役目である」という意見を述べました。今回の瀬下さんの取り上げた方々の意見を参考にしながら、もっと多様な人の意見を聞いていくことの必要性を感じました。そして、より多くの日本人が、自分が所属している国が行うとしている事に関心をもってくれたらいいなと思います。

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