「特攻隊員と犬のクロ」のお話は、昭和19年9月、陸軍船舶特別幹部候補生 第2期入隊となり、翌年(昭和20年)海上特攻艇マルレの乗組員となった山本清さんが、出撃前の訓練地、福岡で出会った犬、クロとのお話です。
山本 清さん 昭和 2(1927)年1月 朝鮮・全州生まれ
19(1944)年3月 全州南中学校 5年生卒業(17歳)
陸軍船舶特別幹部候補生 合格
4月 一期生として入隊予定だったが猩紅熱にかかり
入隊延期
9月 陸軍船舶特別幹部候補生 第2期入隊
昭和20(1945)年 4月 マルレ 整備隊
5月 特攻艇に志願
6月 海上特攻艇マルレの乗組員となる。
7月 福岡県 今津海岸にて出撃訓練
8月15日 終戦
2020年2月に、山本清さんより、便せん8枚に「クロ」との出会いが書かれた封書が届きました。
1945年8月15日、終戦の日、みんなの前から消えてしまった犬のクロ。
仲間と一緒に探しても、探しても見つからなかったクロ。
それから、15,6年後に忘れていたクロの夢を、突然見た山本さん。
75年も過ぎてしまった今でも、決して忘れることのないクロとの出会い。
その書かれた手紙を、翌年2021年に小冊子にしました。当時の様子を私たちに必死に
伝えようと、絵も添えて描いてくださっています。
それを今回、ブログで紹介していきます。
(記事に挿入してあるイラストは、えんぴつ書きでモノクロの絵は、山本清さん、カラーのイラストは、読者が描かれたもの)
苛酷な訓練の中で、クロと接していた兵隊さん達の呼び声や笑い声が、山本さんの文章から聞こえてくるようです。
山下 春美
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