「戦争を止めるのは簡単なこと」ダニー・ネフセタイさんのお話10月26日(土)

2024年

日時:10月26日(土)10時~12時
場所:「サンエール鹿児島」でダニー・ネフセタイさんの講演会がありました。

『憎しみの連鎖を断つために・・・・
元イスラエル軍兵士 ダニーさんのお話 なぜ戦争が止まらないの?』
   ~戦争のない世界をめざそう!

ダニーさんの話を聞くまで、私の本音は、「どんなに戦争反対の運動をやっても、人間が存在する限り戦争は起こり続ける」と思っていました。でも、ダニーさんが「戦争を止めるのは簡単なこと」と、その根拠を説明されたことは、私に大きな希望をもたらしてくれました。
また、話される内容の根拠を数字や図で的確に示してくださったので、目からうろこで、これまで自分が抱いていた考え方も翻されました。

 一方で、元イスラエル兵だったダニーさんの話は、明治以降日本が、「国のために死ぬことは立派なこと」と教え込まされた国民と全く同じで、日本の戦争体験者の話を聞いているような感覚でした。
以下、講演会より、一部抜粋して記事アップしました。

 ダニーさんの紹介

ダニー・ネフセタイさん

イスラエル出身の元イスラエル空軍兵 日本滞在歴40年余り・埼玉県在住 木製家具職人

「戦争を止めるのは簡単なこと」

 私は1957年にイスラエルで生れました。

中学生になり、世界史を学び始めます。確かにずっと昔から戦争がありました。20世紀になってからは、第一次世界大戦、第二次世界大戦、朝鮮戦争、中東戦争、ベトナム戦争、イラク戦争、アフガニスタン戦争、そして、ロシア・ウクライナ戦争。このように戦争のことばかり習うと、戦争は止められない、と思うようになるでしょう。

ある大学で講演をしたとき、ひとりの学生が、「戦争は昔からあったし、今もあるし、これからも続く。絶対にとめられるはずがない」と発言しました。また、ある人は、「戦争は人間の本能だから」という人もいます。

でも、考えてみてください。ヨーロッパには全部で54か国あります。今回戦っているロシアとウクライナはそのうちの2か国です。他の52か国はでは戦争はやっていません。フランス人もイタリア人もスペイン人も、日常の生活は止まっていないのです。そのことには触れていないので、人間はずっと戦争をしていると思ってしまうのです。

 「戦争は昔からあったし、今後も起こる」、「戦争は人間の本能」と思い込まされているのです。

2023年、世界の人口は80億4500万人です。そのうちロシアの人口は1億4400万人で、ウクライナの人口は3670万人です。世界の人口で考えると、世界の人口の98%の人たちは戦争をやっていません。国内戦は除いてですが。戦争をやっているのは2%です。第一次世界大戦と第2次世界大戦以外は、どの時代も戦争と直接関わらなかった人たちの方が圧倒的に多かったし、どの時代でも戦争のない地域の方が多かったのです。

そう考えると、戦争を止めることは簡単なことに思えてきます。

人類の歴史上戦争があったのは限られた期間だったと知れば、戦争を止められると希望が生まれます。

そして、50年前、私が高校生の頃、ガザとイスラエルは普通に自由に行き来していました。ガザで美味しい、安いコーヒーを飲んでいました。ガザは土地がせまいので、朝一番にイスラエルに仕事へ行き、夜ガザに帰りました。

25年前の1998年9月、パレスチナのガザとイスラエルのテルアビブは、姉妹都市を結びました。
すごいことだと思いませんか。
姉妹都市って。二つの都市は一緒に文化交流やイベントもできるんですよ。

イスラエルが本当に平和を望むなら、戦争を止めることができるんじゃないかと思うのです。

感想  山下春美

ダニーさんの講演すべてを掲載できずに申し訳なく思っています。今後、録音の文字おこしができましたら、随時追加していきます。

ユーチューブ動画があるので、紹介しておきます。ぜひ、ご視聴お願い申し上げます。

YouTubu番組「デモクラシータタイムス」イスラエルはなぜ戦争を続けるのか。

コメント

  1. せしたみつる より:

    文字起こしの作業は大変な事です。
    おかげで参加していなかった私も内容を理解できて、大変ありがとうございます。
    「戦争は止められる」「戦争は必ず起こる」これは禅問答のようなものだと思います。
    領土拡大、支配しようとの意思を持った国家、団体がある以上、それを抑えようとする国家、団体にしてみれば脅威であり、抑止が必要となる訳です。
    攻撃は物理的な武器ばかりではなく、プロパガンダ、サイバーあらゆる手段で行われるのが現実です。
    友好は双方で守られてはじめて、機能します。そこまで双方が耐えられるか、ですね。

  2. 春光 より:

    コメント、ありがとうございます。確かに、瀬下さんの言われることが現実だと思います。だからこそ、人間として生まれて、その宿業を感じることがあるならば、人間同士が傷つけあうような世界を傷み、悲しみ・・・・大人の仕事して子供たちを守って生きたい、と思います。