理不尽がまかり通る戦争 徳満 順子
現上皇がまだ天皇であった2015年元旦の言葉として「この機会に、満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び、今後の日本のあり方を考えていくことが、今、極めて大切なことだと思っています。」とあった。なぜか心に残っており、そうだなとは考えていた。
その後、五味川順平という作家を知った。「戦争と人間」「人間の条件」。盧溝橋事件、関東軍、満蒙開拓団、甘粕などただ聞いた事のある単語が次々と出てきた。そして、それが頭の中でつながっていく。
戦争の中にあって人間性をなくしていき、理不尽なことがまかり通る、無知・無能な幹部のもとにあってボロぞうきんのような生活を強いられ消耗品として捨てられていく兵隊、これが戦争。ガダルカナル、ラバウル、戦う前に飢えで亡くなっていく。助かった命を“玉砕”で捨てていく。武器が足りない、早く止めればいいのに、イケイケどんどんを誰もとめることはできない。
天皇は君臨すれど統治せず。そして、誰も責任をとることはない。300万人とも、500万人とも言われる死者を出してようやく戦争は終わった。が、戦争が終わったことを知らされず、8月15日以降も戦ったり、逃げ回ったり、(武器もないし、劣勢であることはなんとなくわかっていた)した人も少なくなかった。
戦争が始まったときはどんな山奥に住んでいようが通知が来たのに、終わるときは知らされない。なんとも理不尽なことがまかり通る。これが戦争が。決して始めてはならない。
おすすめ本
「女も戦争を担った ~昭和の証言~」
川名紀美 (2023)河出書房新社
2024 国際女性デー 街頭アピール
日時:3月8日(金)11:00~
場所:天文館献血ルーム前4月から女性支援法が施行されます。これまで女性政策は売春防止法を根拠にした婦人保護事業でした。女性の支援を実情にそったものにするために、自治体レベルでの取り組みが必要です。
◇女性の貧困の主な原因は非正規問題・低年金です。
◇女性議員を増やしていきましょう!
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